Soulnote dc 1.0 Wow!


昨年暮れに発売されたSoulnote dc1.0 DAC(pdf)が気になっていた。dc1.0は最近ではPA-01/PA-02などマランツプロブランド機器を設計した鈴木哲氏グループの手によるもので、鈴木氏の設計した機器はどれも評判が良い。所有しているNEC-A10Xプリメインアンプも鈴木氏が関係していたような気がする。SoulnoteからはD級アンプやPhonoEQアンプ、ニアフィールドモニターSPなど続々と発表されている。dc1.0 DACはMJ4月号に大きく取り上げられている
dc1.0はデジタル入力信号を一旦メモリーに貯めた後、バーブラウンのPCM1792Aを差動抵抗I/Vでアナログ信号に変換する。メモリーに蓄えることによってトランスポート側のクロックは利用されず、dc0.1の内部クロックが使われるのでジッタは発生しない。数年前に出たCHORDのDAC64が同様にメモリーに蓄える方式だったと思う。興味はあったが価格が高いのと奇妙な格好で買う気は起こらなかった。dc1.0はシンプルな外観で定価が25万円(実売価格はいつものとおり)とこれはもうバーゲン価格。初期ロットは即完売で品切れが続いていたが吉田苑に在庫があるとのことで昨日発注して今日午前中に届いた。3rdロットとのこと。ちなみに吉田苑は東京にあるものと思い込んでいたが福岡だったのですね(^^;;ネットしてると、先入観でなんでも東京のような気がする(^^;;
繋いで音出し。最初は自称LS4/6Bな2WAY自作SPに繋ぐ。ちなみにLS4/6BとはLS3/5Aを称するSPを売ってる業者を皮肉ったネーミング(笑)。Usherの9950ツイターとKSW2-5029Eウーファーを使用しているが、なんとdc1.0を繋げるとこれがektaのような音になる。つまり音に厚みがあり全域に力感がある。低域は特に良い。これは良いDACだ。



とてつもない分解能の高さと情報量、音数が多い、厚みがある、やや太い音、硬い音ではない。音場は広いが左右の拡がりは常用機のTDA1541epiの方がある。しかし全く文句のつけようがない。今まで聴いたDACで、オーディオ的爽快さ、Hifi度では藤原DAC1794が最右翼であったが若干薄い感じがした。これにTDA1541epiの音の充実度、厚み、空気感を加えて、更にブラッシュアップした感じ。誰が聴いても違いがわかると思う。ややもすれば分解能の高さと情報量の多さは長く聴いていると疲れることがあるが、まったくそれがない。音楽に浸れるDACだと思う。こういう機械はいじってはいけない。