見果てぬ夢

古くからの金田式アンプファンにとって、作りたくても困難なもののひとつにターンテーブル制御アンプがある。
原則として万能基板に7本撚りの銅線で配線する金田アンプのなかで、TT制御アンプは回路と配線が複雑でしかもICを使っているため細かく、しかも無線と実験誌掲載の実体配線図は誤りだらけで回路図にさえミスが多い。多くの人がチャレンジしては敗退した歴史を積み重ねた曰く付きのものである。
テクニクスのSP10シリーズターンテーブルが金田式の対象で、かく言う私も1990年頃に保守部品としてターンテーブルとモーターを購入し、作ったものの全く動かずあきらめたのだった。その後保守部品とは別にSP10MK2本体を入手したし、先日もSP10のOEM版であるLUXのPD121ターンテーブルも導入している。しかしそれでも金田式TT制御アンプの製作は見果てぬ夢のひとつであった。
その夢が叶いそうだ。それがこの基板。これこそ待ち望んだものだ。


昨年のオフに参加された金田式アンプファンのMHIさんが製作したTT制御アンプ基板である。SL1200用だが、若干のMODIFYでSP10シリーズ用に使用可能だ。できれば3台必要なドライブアンプも基板化できれば嬉しいのだが。