PROCABLE

日本橋に出る。ネットで色々な意味で有名なプロケーブルのリアル店舗ができたとの情報があったので買い物ついでに寄ってみた。場所はデジット前の東西の通りと、堺筋の交差点の北東角。通りに面した外のディスプレイでプロケーブルフルセット?(怪しげな台に載せたPA用SP、200Vトランス、etc)で音出しをしていた。周りは雑踏にもかかわらず、浸透力のある音でしっかり聴こえる。
店内に入ると右手の棚にCROWNのD45やD75、実際に買って良いものだと思った米国製の電源タップなどが置いてある。左手には大量のベルデン8412ケーブル、デジタル用1695Aケーブルなどが置かれている。右手奥にはマリンコの非メッキプラグを使った電源ケーブルやWEのスピーカーケーブルなどもあった。
右手奥に2人掛けのソファがある小さめの暗い試聴室がある。ここには前面中央に液晶TVがあり、MacのHDDに落とされた曲のリストが映されている。左右奥には変な台に乗せられて斜め先の虚空を睨んでいる(笑)PAスピーカーがある。Mac出力はミキサーに入り、CROWNの薄型アンプ2台でドライブされているようだ。
店員さんがマウスで曲を選ぶ。求めに応じてJAZZを聴かせて頂く。ソースはまだ少なく、コルトレーン、マイルス、アートペッパーの名盤が中心である。新しい録音のものは見当たらなかった。アートペッパーのYou'd Be So Nice To Come Home To を聴く。この曲は左右のセパレーションが割とはっきりしているあっさりした録音だが、結構こってりしていて低域は盛大に鳴る。が、ホーンを吹くときのホーン内でのかすかなエコー感とブラシが弱い。
次にキャノンボールアダレイの枯葉を聴く。これも低域が盛大に鳴る。PA用SPの弱点でしょうかね?マイルスのペットがちょっと音程を下げたような感じ、最初一回マイルスが吹いたあとにキャノンボールが入ってくるが、これがハンクモブレーのようでびっくりした。ブラシとハイハットが弱いような感じは先ほどと同様。
とはいえ、中域〜中低域という音の芯の部分がしっかりしているので悪くない。変な台と怪しげなHPでの発言でかなり胡散臭いとの先入観があったが、まあまあ良い音だった。近くにあるハイファイ堂の新店の奥の高級セットの何倍も良いと感じた。古めの名盤しか無いということも中域重視のためかもしれないと思った。
PROCABLEの音に感じたことは、WEのSPケーブルやベルデン8412にも言えるのだが、中域重視だと思う。これは方向としては真っ当である。PA用スピーカーはこれには最適。また能率の高い感度の良いSPを薦めることも正解だと思う。AMPが簡単で済むのは大きなメリットでもある。

店を出るときWEのケーブルを勧められたので既に持っている旨を告げると、何メートルか聞かれた。3m位だったかなあと答えると、「それは良くない音の焦点で長さが・・・」と言われた。宗教は要らないというと「宗教ではなくこれはWEとうちだけが知っている・・」
非メッキの電源プラグ、感度の高いSP、CROWNのプロ用アンプ、中域重視の音、と方向は良いのに、多神教の日本や古代ローマではなく、一神教キリスト教イスラム教のような他の存在を認めない宗教じみたやりかたはちょっと不幸かも。それと「プロ」「WE」を水戸黄門の印籠にしないほうが良い。

家に戻って、金田式プリとV-FETのスケルトン2でドライブするEXCLUSIVE2402の音は、PROCABLEさんよりあたりまえだが数段良かったのでひと安心(笑)

さて、今日の戦果だが、BOURNSの25回転トリマー100オームを50個800円でゲット!