銘石の条件

同タイトルで藤原さんが「お気楽雑記帳」に次のように書いている(無断引用)
(1)生産中止品であること。
(2)入手が難しいこと。
(3)値段が高いこと。
(4)誰かがほめること。
で、この条件について僕の評価だが
(1)・・・×
(2)・・・×
(3)・・・×
(4)・・・○
となる。
このところオーディオ用の石の新規開発も期待できない状況で、急速にディスクリート部品自体が消えてしまってるわけだから、(1)も(2)も○にみえるかもしれない。しかし、今や入手が困難になってきている2SA872/2SC1775は、そこいらにうじゃうじゃある頃から銘石だった。2SA606/2SC959も5年前には@180円で転がってた石だ。その頃から銘石だった。
(3)については市中在庫が無くなって需給バランスが崩れたために高価になってしまっただけの話である。最初から高価だったわけではない。
一方、(4)については○である。特に金田尊師が誉めるかどうかは大きな影響がある。なぜなら半導体アンプ自作系の人の中に占める金田教徒は結構多いからである。だから安井尊師が誉めても影響力はあんまりない(笑)藤原御大が誉めても多分影響力はおなじく余り無いような気がする(笑)
金田教徒はTrの銘柄にうるさい。純粋金田教徒は金田氏指定部品以外目もくれない。中にはある特定のロット(YY年のWW週製造)のみにこだわるようなビョーキの人もいると聞く(笑)、またそこまで金田金田してないが、いちおう金田風疹に罹ったことのある人は、いろいろとTrをテストしてみて金田氏指定品よりもっと良いもの、あるいは同等のものを探していたりする。たといえばRy○さんなどがそれだ。こういう人は金田氏指定部品より良いTr、例えば2SC959/2SC960より音の良いものを実際見つけていたりする。
僕が思う銘石の条件は
(1)小信号用Trはローノイズタイプでエピタキシャル製法であること。メーカーは東芝以外。
現行の品種では三洋の2SA1016/2SC2362は銘石
(2)ドライバーTrはNEC製もしくはサンケン製。モールド型で良い
(3)パワーTrはTO-3パッケージ。NEC製かMOTOROLA(On-Semi)製
現行の品種ではON-SEMIのMJ15003/15004 MJ15022/MJ15023 MJ15024/MJ15025
(4)入手可能なMOS-FETでは東芝製。2SJ200/2SK1529など。