BELDEN 88760

SRC2496の導入に続いてケーブルを換えた。DAC−プリアンプ間には、DECWAREのシルバーリッツケーブルDSRを5-6年使っていた。このケーブルはとても情報量が多く特に低域の伸びが素晴らしいので気に入っていたのだ。長年使ったのでちょっと変えてみようかと、まず正月休み明けにモガミの2497の完成品を試したが音が曇って使えない。そうこうしているうちに日本橋でBELDEN88760を発見。BELDEN88760は2芯+アルミフォイルシールド&ドレイン線という構造である。安いので6m買った。
BELDEN88760で、まずはDAC−プリアンプ間用として1mのRCAケーブルを作る。RCAピンプラグは以前にシリコンハウスで買ったもの。ドレイン線は上流側に半田付けする。下流側のプリアンプ入力は2芯のみとなる。半田直後はアレなので一晩置いてから聴いてみる。DSRはとても気に入っていたのだが「あらら、、、」という結果。ベールが何枚か剥がれたようにクリアでワイドレンジ。DSRは購入当時直販で円換算で2万円くらいしたような気がするが、それが3000円以下のケーブルに駆逐されるところがオーディオの面白いところではある。
調子にのって、プリアンプ−パワーアンプ間のケーブルもBELDEN88760で作る。長さは1.5m。パワーアンプはAMCRONのDC300AS2を2台ブリッジモノで使っている。AMCRONは入力がフォノプラグである。プリ出力側のRCAピンプラグのアースにはコールド側の芯とドレイン線を落とす。フォノプラグ側にはドレイン線は接続しない。
こちらも一晩置いてから聴いてみた。
うーむ。明らかに過去最高の音だな。プリ−パワーアンプ間にはこれまでモガミの2510を使っていたがもう使えない。
いつものチックコリアと上原ひろみ「Duet」Disc2の5曲目、打音が良い、低音弦が良い、ハープシコードのように引っ掻く部分の分解能良し、すべてに混濁する部分が感じられない。といって、分析的なわけではない。聴いていて楽しい。Reference RecordingsのオーケストラサンプラーTutti!」の1曲目、サウンドステージは広大でスピーカーの外に拡がり定位がばっちり。グランカッサ?の超低音では部屋が揺れると錯覚するほど。浅川マキ「Darkness1」のDisc2"Jazz Version"では、渋谷毅のピアノが、昔アナログ盤"My Man"で聴いていた頃を思い出す滑らかさで転がる。
BELDEN 88760は安価なケーブルであるがとても気に入った。細くて固いこともよいのだと思う。よく知られているBELDEN8412はレンジも広くなく分解能ももうひとつの凡庸なケーブルだが、88760は全然違った。
また一応ぼくも金田式系の人(笑)でもあるので、線材の方向は文字の方向通りの信号の流れとしてある。ただしこれでよいのかどうかは知らない。
ネットで検索するといくつかのケーブル業者*1*2*3が完成品を安価で販売しているからそれを購入するのが手っ取り早かったかもしれない。SRC2496&BELDEN88760、わずかな投資だが効果は極めて大きい。
 *1:Wagnus *2:Mosh Sound *3:Audio Cable Market

2011年1月の機材
・CDトランスポート:自作(PHILIPS CD-Pro2M / グラストーン社製コントロールユニット)
・サンプルレートコンバーター:べリンガーSRC2496(設定88.2KHz 24ビット)
DAC:PCM1794+LH0032
・プリアンプ:LH0032
パワーアンプ:アムクロンDC300AS2 x 2
・スピーカー:エクスクルーシブ2402(TAD TD-4001/TH-4001/TL-1601a)