DYNACO PAS-4

キットベースのダイナコ(DYNACO)は現在でも人気が高く、プリアンプのPAS-3やパワーアンプのST-70、Mark-IIIなどの補修用やUPGRADE用の基板が多数出ている。
そのダイナコのPAS-4プリアンプのラインアンプ部を作ってみた。海外のサイトでの評判が極めて高かったからである。ただし、PAS-4はダイナコといってもオールドダイナコ製ではなく、DYNACOブランドを購入したPanor社から1990年代初めに完成品として発売されたものだ。
ライン部の回路を示す。なお本来は6DJ8を使うが、ヒアリングの結果E288CCが抜群に良かったので回路図中の電圧はE288CC使用時のものである。
(付記)
E88CC(SIEMENS)使用時の電圧は( )内に追加した。

完成品基板は海外から日本円で8000円ほどで購入したが、出力コンデンサは音質的に好きでないWIMAが付いてきたので金田式用で使わなかったAudynCapに交換してある。

電源トランスはフェニックスに特注した。使い廻しできるように2次の高圧側は複数の電圧がとれるようにしている。ヒーター用は真空管2本をシリーズ(12.6V)で使うために12Vとしてある。
PAS-4では高圧電源、ヒータ電源とも定電圧化する。

まずは6DJ8系をいろいろ試してみた。6DJ8系では市井の評判通り、SIEMENSのE88CCが良かった。

結局、E288CCとなった。E288CCは音が厚い。リッチで滑らか。


このプリアンプは常用に足る。