TU-8200(2)

その後、出力管にEL34/KT88/KT66/6P3S-E/6384/6AR6と種々使ってみた。KT66(ValveArt)はとても良く、これで決まりと思っていたが、試しに6AR6にしてみたら抜群に良い。クリアで空気感があってピアノが転がり低域もよく出る。何より声が良い。尚、この6AR6はゲッターがない。プレートにジルコニウムを塗ってゲッター作用をさせているWesternElectricが開発した最初期のものである。また6384/6AR6は6L6GCやEL34等とピン配置が異なるのでコンバータを使用している。電圧増幅管はRCAの5963(Black Plates)で決まりだ。


TU-8200

今更だけど夏休みに何か作ろうとエレキットのTU-8200をAMAZONで買った。翌日となる昨日の夕方に到着、夕食後20時頃から製作開始、基板の製作は天辺を越えた25時半に終了。エレキットの製作マニュアルはよくできたプラモデルのマニュアルによく似ている。順番通り作れば特に困難もない。パーツはほぼセットのものを使用した。カップリングコンも松下のポリプロピレンが入ってたのでそのまま使った。セット外のパーツとしてアッテネータはVishayの導電性プラスチックのものが2-3個パーツ箱に転がってたのでそれを使った。入手先はRSである。またNFBにパラの黄色いフィルムはポリエステルぽいのでポリプロに替えた。
今日は9時から組み立て開始、シールも貼って11時に完成した。

まずはセットに付属の中華12AU7とロシアエレハモ6L6GCで実験用小型SPで聴く。音出しも全く問題ない。中華12AU7は全くダメな球なので、東芝の通測用12AU7に替える。出力管は手近にあった6CA7/EL34に交換した。ちなみにこの6CA7/EL34は左がウエスティングハウス、右がシルバニアブランドであるが中身は両方とも松下電器製である。
一時間ほど鳴らした後、SPをEXCLUSIVE2402に変更した。
第一印象、左右のセパレーションが抜群に良い、滑らかで上も下も伸びている。非常に繊細な音も叩きつけるような音も太い音も良く出る。空間が良く再現され奥行きがある。やや腰高であるものの素晴らしい。能率の悪くないスピーカーを使う限りにおいてはこれでもう良いんじゃない?
流石エレキット、設計が良い。
実のところ、球転がし用でそれほど期待してた訳ではないのだが、素晴らしい結果である。
エレキットさんご免なさい

SV-Pre1616D (3)

その後、E82CC(SIEMENS)--E80CCとか5751(東芝 通測用)--E80CCとかECC803S(JJ)--E80CCで聴いてみたが、12AX7(東芝通測用)--E80CC--5R4GY(STC)の組合せが一番良い
現行品種のECC803S(JJ)もかなり良いがVocalが少し遠くなる。
整流管はGZ34(Mullard)と5R4GY(STC)を使ってみたがSTCの方が低音が深い

<2019/8 追記>
その後、前段はNEC 12R-HH14(x2)、後段を東芝の黒プレート5814A、整流管STC CV717(5R4GY)としている。

SV-Pre1616D (2)

前段(V1V2)の球を東芝通測用12AX7Aに替えたところいわゆるHifi度の高い感じになった少々あっさりしてるがこれも良いですねえ。V3をE80CCに替えると力感がさらに強まった感じ。E80CCは12AU7/ECC82系と比してヒーターの電流が多いのでトランスと7812がもつかちょっと気になったが問題はない。
更に力感と厚みを狙って現在はV1V2をGEの5814Aにしている。勿論中華製のGE選別マランツ印(笑)などという怪しげなものではない。


このキットはヒーター用の電源は7812を使ってPCB化されていて具合が良いが一方でアンプ回路部はオールドファッションの手配線だ。しかもアース母線方式でないので配線が集中して結構作りにくい。今のご時世PCB化すれば良かったのにと思う。手配線にしてもせめてアース母線方式ですな。
ソケット固定のネジを利用したPCBを追加で出してくれませんかねえ?お代はお支払いしますから。

SV-Pre1616D

在庫している12AU7 12AX7の試聴用にキット屋(サンバレー)のPre1616Dを作った。
無調整で12AU7/12AX7が使えるそうなのでタマ転がし用に丁度良い。


製作自体は容易である。カラー刷りのマニュアルはステップバイステップとても親切な作りである。
キット価格の59,000円(球無し)はちょいと高過ぎる値付けだと思うが(笑)
取りあえずは1962年製のRCA ClearTop 12AU7を刺してある。
EL156シングルのパワーアンプと組み合わせて聴いているが音はなかなか良い。
また、整流管は附属のダイオードのものを使っているが、MullardのGZ34(5AR4)やSTCのCV717、RCAの5R4GY なども死蔵してるのでこれらも活用せねば。