比較して聴く場合、基板交換には時間がかかるため音の記憶が曖昧になる。K式真空管プリ用に購入していた手持ちのシャーシでもう一台組んだ。フロントパネルが穴開け済みだったので助かった。背面のみテーパードリルで加工。
コンデンサー経由出力とコンデンサーレスの直結での出力の双方が可能なようにショートピンをつけてある。
DCドリフトは電源投入10分後で0に合わせて、1時間後には10mV〜20mV程度(チャンネルによって異なる、2台なので4ch分)狂う。再調整しても2時間後には2.5mV〜10mVほど動くが気にしないことにした(爆)。直結で聴く。
ASC版とはアメリカシズキのX363 0.1uF/400VをDEMに使ったものだ。X363はメタライズドフィルムで誘電体はポリプロピレン。レシーバーはSAA7220娘板付きのCS8414
RFT版は0.22uF/160V(ドイツから購入。なんと@20円)を使ったもの。これはフォイルのようで誘電体は同じくポリプロピレン。ASCに比べ容量は倍だが耐圧が小さいくせに図体がでかいのはフォイルのためか。レシーバーはCS8412。
かくのごとくDEM用C以外にもレシーバーなど若干の違いはあるが比較した。比較に使ったCDは先日のものに加えて
Saxophone Colossus/Sonny Rollins | |
sawano trios sampler:非売品(澤野工房) 3分に編集した15曲とCDに非収録の3曲収録 平均して録音が良いし一枚で15枚のアルバム のおいしいところを収録しているため試聴には最適 | |
慕情/菅野邦彦(TBM) | |
W.A.Mozart Deux concertos pour violon KV218 Kv219 Pierre Amoyal (Violon) Orchestre de chambre de Lausanne Armin Jordan (Direction) | |
14番目の月/荒井由実 |
ASC版もRFT版も双方とも良い音であるが、RFT版のほうが低域が豊かで音全体が少し柔らかい。
Saxophone Colossusの4曲目のベースではRFT版はすこし出過ぎで混濁する感じもあるがASC版は適度。逆にMozartのヴァイオリン協奏曲ではRFT版はより低域が豊かで音が柔らかく感じられ、コンサート会場にいる感じでたまりませんなあもぉーって感じ。
あえていえば、JAZZ好きの人はASC、クラシック好きはRFTかもしれない。
ところで14番目の月だけど、CDになると太鼓のレベルが大きすぎる。CDなど影も形も無かった1970年台半ばのLP時代の録音だから仕方が無いのかもしれないが、JAZZの名盤はCDでも充分に良いバランスで聴けるのにねえ。
収録曲では「中央フリーウェイ」が有名だが、僕は「さみしさのゆくえ」と「晩夏」は今聴いても良い曲だと思う。
ASC版でのデジフィルONとNOSの差だけど、デジフィルONだと演者がちょっとだけ遠くに、逆に言えばNOSだとほんのちょっと近くに位置するという感じかなあ。デジフィル効いてる時の方がほんのわずかクールというか分析的になるような感じもする。結局どっちでもいいです(笑) ASCとRFTの差のほうがデジフィルの有無より大きいと僕の駄耳には聞こえました。