デカップリング・コンデンサ

カップリング・コンデンサ(バイパス・コンデンサ)は信号に応じて瞬間的に電流を回路に供給する役割と、インピーダンスを下げるという役割がある。前者については容量は大きければ良いというものではない。電源回路は当然それなりの容量が必要だが、アンプ回路に1000ufとかの電解コンデンサを載せるのはアホである。応答速度と周波数特性が肝心で、金田さんのようにフィルムコンデンサを採用するのが良いと思う。金田さんのアンプでは、一般に小電流のプリアンプなどでは0.1uF、かなり電流を流すパワーアンプのドライバーTrや出力段でも0.22uF。ちなみに、AMCRON/CROWNのDC300A2の出力段は片chで4パラであるが、出力段のデカップリング・コンの容量は4.7uF(ELNA製電解)に過ぎない。大容量の必要性は無く、かえって大きな容量だと鈍く遅くなることが分かっているためだと勝手に想像している。以前にも書いたがDC300A2は電解コンデンサの使用数はアキュフェーズなどに比べると極端に少なく、経年劣化が少なく特製の良いマイカコンデンサを多く使っている。これもプロの技なのだろう。ついでだが電解コン多用のアンプはウォームアップ時間が長くエコでない(笑)
さて、デカップリング・コンで音が変わるということは良く知られている。金田さんのアンプでは長い間、双信電機のV2A(誘電体:ポリカーボネイト)が採用されていた。V2A以前にはM2A(誘電体:ポリエステル?)の時期があったが短期間で、直ぐにV2Aに変更された。そのV2Aも製造中止されて久しく、現在の金田さんの指定はAUDYN CAP MKP(誘電体:ポリプロピレン)である。
金田さんに帰依しているのならAUDYN CAP MKPで決まりだが、そうでもない者としては他に良いものがないのか探したくなる。AUDYN CAPで気になることはそのサイズが小さいことだ。フィルムコンデンサについて勝手に思ってることは


画像は上から

このようにAUDYN CAPは規格の割にサイズが小さい。勿論小さいことによるメリットはあるが。現在LH0032プリに使っているのはRFTで"神の石"(笑)ならぬ"神のコンデンサー"(爆)と思っている。ところがこれも今後の入手は無理そうである。で、画像の一番下のDaytonだ。これは箔の無誘導巻でしかも"ideal for bypass use"なのだ。なかなか良さそうである。しかも安価である。少々取り寄せたので試してみようと思っている。