電流帰還アンプ (5) 出力段バイポーラTr版

7年ぶりにお気楽でないパワーアンプを改造した。
藤原さんのアンプ基板マニュアルでは出力石はMOS-FETであり、ぼくもMOS-FET版で作っているが、電流帰還アンプの作例をググると、Nob氏はMOS-FET版バイポーラTr版の両方を製作しており、バイポーラの方が良いように読める。これが気になり、バイポーラTr版を作ることにした。発注した「お気楽でないパワーアンプ基板」は改良されて一回り大きくなっていた。

マニュアルをベースに、バイアス回路やドライバーに流す電流を増やすなど、出力段バイポーラTr用に変更している。
ドライバーTrはかなり熱くなるので小型放熱器を付ける。

7年前に作ったMOS-FET版と、出力Tr以外の半導体で違うところは、TR11,TR12を東芝2SA1145/2SC2705から富士通2SA899/2SC1904へと変更している。また出力Trには、先日入手したSONYのTA-F333ESRにサンケンのLAPTが使用されており良い感じだったので、LAPT製法で入手が容易なものを採用した。

調整は容易でオフセットと出力Trのアイドリング電流を調整すれば終わり。MOS-FET版と同様に150mAを流している。

さて音であるが、いきなりビックリするほどの良い音。クリアで解像度が高く音数が多い。ピアノのペダルや衣擦れや、良く音を拾う。歌いだす前の口元の動きまでわかるような気になる。めちゃくちゃリアル!これは良い!
(おまけ)
先のNob氏のページや山田のタマさんのページや出力部を2段ダーリントンTrにしたchibidac氏のページのように回路をシンプルにするのも一興かも。上記各氏のページを参考にしたシンプル版回路が次のようなものである。そのうちに作るかも。