蝶を飼う -1-

虫を飼育するのは面白い。
なかでも蝶は飼育期間が比較的短くて良い。

ゼフィルスと呼ばれるシジミチョウの仲間がいる。♂はメタリックグリーンに輝く種が多い。6月中旬頃、日光を浴び輝きながらブナ林を飛び交う光景は素晴らしい。

かなり高い場所で♂はテリトリーをはる。7m〜9mの長竿の網が必要な場合もある。野外採集ではどうしてもは羽根が痛んでしまうので、完品が欲しければ飼育することになる。

母蝶を採集して産卵させるか、秋に野外で卵を採集するかして冷蔵庫で保管、春の野外の食樹の芽吹きにあわせて孵化準備をする。

大量に飼育すると、毎日の餌交換でたいへんな目にあう。連日寝るのが2時3時ということになってしまう。ある年などはヒロオビミドリシジミとハヤシミドリシジミの♀に産卵させた卵が500を超えて、とんでもないことになった。クワガタムシの飼育など蝶に比べれば楽なものである。

冒頭の文だけど「蝶は飼育期間が比較的短くて大量に飼育しない限りは良い。」と訂正だな(笑)


ミズナラに産み付けられたアイノミドリシジミの卵。中央の2卵がまもなく孵化する。


孵化直後のヒサマツミドリシジミ幼虫。卵と比べると大きさがわかる。


2令後期のヒサマツミドリシジミ幼虫2頭。餌はクヌギ


3令後期のヒサマツミドリシジミ。餌はアラカシの花穂。ヒサマツミドリシジミ、アイノミドリシジミ、メスアカミドリシジミは花芽を好む。


ヒサマツミドリシジミの終令(4令)幼虫。黒いのは糞。


こちらはキリシマミドリシジミの終令(黄色タイプ)


こっちはピンクタイプのキリシマミドリシジミの終令幼虫。キリシマミドリシジミ幼虫には2種のタイプがあるようだ。


キリシマミドリシジミの前蛹。ポンカップの蓋で前蛹になった。


キリシマミドリシジミの蛹(側面から見る) 右が頭。


同じくキリシマの蛹(上方から見る) 上が頭