山荘オフミ4

恒例の機材を持ち寄ってのオフミ。今回は、藤原さん、Aさん、MHIさん、tatebaさん、はむさんと私である。
今回新登場の機器は次の通り

共通して使用した機材は

  • CDトランスポート:グラストーン製基板とPhilipsのCD-PRO2ユニットをSONYのX3000のシャーシに納めた自作
  • プリアンプ:じんそんさん基板による金田式#168プリ。アッテネートはNFBの可変によらず入力部のセイデンのスイッチとRS-2Bによるアッテネータによっている。
  • パワーアンプ:主にV-FET(スケルトン2)。
  • スピーカー:ScanSpeaksのドライバーを使った3WAY"EKTA"。

私の金田式DACでとりあえず音出ししたあと、はむさんの力作のelectrartさんのSDRAM_DAIを装着したDAC1794-3を試聴、このDACは昨年も聴いてとても良かったが、今回は謎の電解コンで電源を固め、非常にスマートなelectrartさんのSDRAM_DAIを装着している。昨年はフレッシュで高解像度のDACだったと記憶しているが、今回はおそらくはSDRAM_DAIのためか、それらに加えて低域が非常に正確でそれは全域に影響している。ジッターレスの効果は著しい。ただシャーシが摂津金属のパワーアンプ用で、内部が広くて使いやすいが。。。。大きすぎるかも(^^;;

謎のコンデンサーが林立

中央のSOULNOTEの上に乗っているのがはむさんDAC。音が良いので座布団一枚!
Chick CoreaとBobby McFerriの"PLAY"の一曲目のピアノの分解能には肝を冷やした。



ところで、オフミ直前に某A氏が金田式ターンテーブルの回るところを見たいと言い出したもので、急遽MHIさんが一式を持ってくることになった。

レコードプレーヤーをはさんでドライブアンプとMCプリアンプ

ドライブアンプ

MCプリアンプ。2SK97が懐かしい。

私のブルーノートのオリジナル原盤をかけたがその音たるや鮮烈で、アナログもやっぱりええなあと思わせるに十分だった。MHIさん持参のカーペンターズやシモンズなどのLPも懐かしい。私のかつての愛聴盤、浅川マキのマイ・マンも良い。竹内まりあには泣きそう(笑)
MCプリを途中からAさんの自信作に変えた。こちらのほうが熟成された音のような気がした。ちなみにAOCを投入したカップリングコンデンサーレスである。回路は金田さんのスーパーサーキット講座に出ていたもののようである。

切りがないので、ここでアナログから昼食を挿んでデジタルに戻る。
ところでF御大の1794-3.5基板、MHIさんの基板、それぞれの注文数、それにテクサンのオーダー数を加えると世の中の2SC960/2SA607が消えてなくなるのも無理はないと思った。数は書けませんが(爆)

昼食を挟んで午後の部である。
昼食中にヒーターをつけたままで十分に温まったtatebaさんの新潟1242DACを聴く。このDACは2組分の基板を使用した差動DACで、しかも出力にサブミニ管の銘品6111を使用している。tatebaさんのDACは一昨年、昨年ともに真空管を使っているところに特徴があり、昨年の作品はとてつもなく良い音だった。今回のDACも音が厚くて滑らかで良かった。

火星人かタコ星人かと見紛う6111の雄姿!

美しく抵抗が揃えられた差動基板

ナニワネジのステンレスワッシャーを飾りに使っている。ヒーターはあまり輝かない。プレート電圧は100Vとのこと。
ここでパワーをV-FETからMHIさんの2SD218対称アンプに繋いでみる。音は一変して明るくなる。中高音域が張っている。


でかいトランスとコンデンサーの下に緑の保護回路基板。この基板があとで効果を発揮することをこの時点では誰も知らない(笑)

メーカー製のような美しいパネル裏側のレタリング。

上が2SD218アンプのヒートシンク、下が2SK60/2SJ18のV-FET

この流れでいよいよ藤原さんのザ・ピーナッツこと1794-3.5と1242DACである。どちらがどちらかは教えてくれない(笑)
並んでいるところの画像がないので蓋を外した状態の2台を次に示すが、メモリー基板の下にDAC基板があるのでこの状態ではわからない(^^;

とりあえず左と右で区別する。ソースにはアニメのCD、ARIAの20曲目と21曲目を使用。
最初は左をかけた。うーむ、通電したばかりなのか酷い音(^^;;、次に右。こちらはまあまあ。もう一度左をかけてもらう。こんどは相当良い。ここでパワーをV-FETに替えてもらった。左は良い。右はめちゃくちゃ良い。
さて、ここでどちらが良かったを発表、全員がバイポーラトランジスタの場合は左が良くて、V-FETでは右が良いとの答え。ここで、私が右がバーブラウン(PCM1794)でしょ?と藤原さんに聞くと、正解!そのとおり。良かった(汗)
このブラインドテストでは、DACの差よりも明らかにパワーアンプの差が大きかった。Aさんは高音域はV-FETで、低域はバイポーラと言っていたが、私見ではそうではなくて、バイポーラでは中高音域が張り過ぎていて耳が疲れる。歪まであと少しとでもいうか。。。
まあ、最近はMOS-FETやV-FETのアンプばかり聴いているので耳がなじんでいるせいもあるとは思う。
ところで某F御大がDACをつなぎかえるときにプリのボリュームをミニマムにするのを忘れてコードを刺したものだから、MHIさんのアンプの保護回路が起動!、やはり保護回路は付けておくものですなあ(笑)

ここでMHIさんの金田式DACに変更する。

やっぱりこれは良いですな。
続いて小生の金田式DACを聴く。

左がMHI号、右がks号
基本同じDACだが、自画自賛かもしれませんが小生のほうが中高音域が滑らかな気がした。これはI/V抵抗に使用しているスケルトン抵抗とRS-2Bの差であろう。それ以外の大きな違いは出力Trだがそれほどの差はないと思う。
Aさんの金田式が続く、Aさんは金田式DACの低域がボワボワだと不満があって、かなり定数を変更している。極めつけはI/V抵抗にパラのローパスフィルター用のSEコンの足を回路から外している。つまりはローパスフィルター(ハイカットフィルター)無しの状態だ。

咬ませ犬と卑下されていたが、音はまっとう(笑)しかし固いように感じた。Aさんは自宅でアルテックA5に似た低域フロントロードホーンを使っており、これに合わせているようだが、それにあわせたものは「標準」では無いと思いまっせ(^^;;
そうこうしているあいだに6時前になり、今回は日曜だったので、明日会社へ出勤しなければならない我々哀しいサラリーマンは、いつもより早めに終了したのであった。

今回面白かったのは、藤原さんの2台の差が明らかで、しかも今回使った2台のパワーアンプでは、組み合わせで評価が逆転したことだ。東京のLUCYさんが新潟1242を激賞しているが、そのあたりにも秘密があるのかも。
MHIさん持参の「報道ステーション」のテーマ曲の入ったCDや「情熱大陸」のライブなどCDも良かった、流石にプロがテーマに選ぶものは良い。
アニメCDは録音が良いと思っていたが、そうとも云えないことを知った。ARIAとは別のアニメ系CDで曲の出だしのボーカル部分は良かったが楽器が入るとコンプレッサーとイコライジング100%。難しい。
今回のDAC群はどれも良かった。最初の頃のオフミとはレベルが違うように感じた。最初の方にも書いたが、はむさんのSDRAM_DAI付きのDACがおそらく一番分解能が高いと思う。強烈なチックコリアでした。うちのDACにも早々SDRAM_DAIを付けようと思う。