Counterpoint SA-3 & SA-3.1 どちらも故障品であるので、どこが壊れているのかざっと診てみる。両方ともメインボードのコンデンサは電源部もアンプ部も容量抜けはなく正常のようだ。
SA-3
電源を入れてみると真空管のヒーターを灯す低圧レギュレーターは問題ない。高圧レギュレーターは制御トランジスタ前までは生きていて約450Vが来ているが制御トランジスタ後は電圧ゼロである。高圧レギュレーターが壊れている模様。
SA-3.1
こちらはリアのRCAジャックが激しく壊れていて総取り換えを要する。直そうとした形跡はあるがおかしな配線があったり、リアパネルのPCBを元通りに戻せなかったようだったり??である。リアパネルPCBに同居しているリレー回路もダメみたいですな(笑) 電源を入れようとするとフロントパネルの電源スイッチが壊れていて常に通電(ON)状態。一方でレギュレータについては低圧部、高圧部とも問題はない。
というような状況で、SA-3.1を先に修理することにした。
最初はリアパネルである。RCAジャックはPCBにハンダ付けされているので、ハンダ吸取線とコテを駆使してRCAジャックを外す。
新しいRCAジャックを付けてハンダすれば終わりだが、元々のRCAジャックの取付穴は6mmΦだが最近のものは8mmΦなのでステップドリルで各穴を8mmに広げた。またリアパネルのリレー回路は当面使わないことにして修正していない。
次に右サイドパネルに取り付けられているヒーター回路のレギュレーターLM317TをフルモールドのNJM317Fに交換する。
そして次の画像で示すパーツを取り換える。高圧部のダイオードは1N4007を手元にあったUF4007へ交換、フロントパネルの電源ON-OFFのトグルスイッチは手元にVM型がなかったので通常の250V/3A品にとりあえず交換、そのほか電解コンデンサ4個を交換した。
パーツ交換後、電源を投入し各部の電圧を点検。リレー回路を殺してあるので、前面のLEDは赤のままだが1分くらいすれば出力部のDC電圧も0に近づく、一応念のためVOLUME付である真空管アンプTU-8200につないで音を出してみた。
万が一があるので、付いてきていたMullardのE88CCは使わず、手元に沢山あるPHILIPS Heerlen工場製の6DJ8を刺してある。音源はNT-503からのハイレゾ音源。うーむ、熱狂的なファンが多いのもわかる。音は厚みがあって生き生きとしている。これはとても良いですね。
次に使わないフォノアンプ用の左右の球を抜き、中央のラインアンプ用の球をE288CCに替えてみた。
おおっ!更に厚みがあって滑らかな音になる。病みつきになる音ですな。
<続く>